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河畔でくつろぐ人々

EU社会の実像

 街の中央をゆったりと流れる大河
 自然との触れ合いを重んじた余暇

 ヨーロッパの時間はゆっくりと経過していきますが、欧州委員会やEurosat 発表の統計を基に、EU社会の側面を紹介します。


 

 リストマーク 欧州統合 〜 EU市民の支持率は50%未満 New

 現在、制定される国内法の大多数はEU法(EC法)に由来し(参照)、大半の加盟国内でユーロが使用されるなど、欧州統合はEU市民の生活に密着しているが、自国のEU加盟を支持する見解は50%に達していない(25ヶ国平均)。また、80%の市民は、EU立法手続の公開や透明性の向上を望んでいる。他方、テロ対策や環境保護、また、社会政策の面では、EUの活動を支持する見解が多数を占めている。


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 リストマーク 家族構成 〜 伝統的な家族観の崩壊

 国際家族デーにあたる 2006年5月15日、Eurosat は、EU内の家族構成に関する統計を発表した。それによると、2組に1組の夫婦は離婚し、3人に1人の子供は未婚のカップル間で誕生し、3分の1の家族には子供がいないなど、伝統的な家族観が崩壊していることが明らかになっている。


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 リストマーク 年間に7万人の子供が行方不明に

 International Missing Children's Day(5月25日)に際し、欧州委員会は、加盟国内で行方不明となっている子供の数を発表した。それによると、何らかの理由で行方が分からなくなった子供は、年間に7万人にも及ぶ。特に、イタリアでは、1850人の失踪が警察に報告されている(2005年)。また、イギリスの警察には、子供の誘拐に関するケースが846件報告されている(2002〜2003年)

 従来、EUは、子供や若者を暴力や性的虐待から守るため、多くのプログラムを実施してきたが(Daphne II)、これを強化するため、2006年6月、欧州委員会は新たな提案を行う予定である。


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 リストマーク 教育 〜 リスボン政策の目標値を大きく下回る

 2006年5月、欧州委員会は、EU内の学校・職業教育に関する報告書を発表した。それによれと、ある特定の分野では良い成果が挙げられているものの、全体的に芳しくなく、将来の経済発展に不可欠な人的投資の拡充を謳った リスボン戦略 の目標値を大きく下回っているとされる。



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 リストマーク 外国語の知識 〜 マルチリンガル社会 

 現在、EUは、全加盟国の言語を公用語とし(なお、アイルランド語を除く)、その数は20にも及ぶが(詳しくは こちら)、加盟全25ヶ国内では、さらに多くの言語が使用されている。半数以上の市民は、すでに6歳の頃から他の言語を学んでいるとされ、多言語習得の重要性は、全く疑問視されていない。

 2006年2月、欧州委員会が発表した報告書によると、56%の市民が母語以外の外国語で会話を楽しむことができる。もっとも、逆に、44%の市民は母語しか話せない。

 外国語として最もよく使われているのは英語であるが、母語として最もよく話されているのはドイツ語である(18%)。なお、EU市民の14%は、母語以外に、フランス語かドイツ語を理解できるとされる。 



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 リストマーク インターネット接続  〜 ブロードバンドを全ての家庭で

 EU内でもインターネットの利用が広く浸透しており、2005年の段階で、全家庭の25%がブロードバンドを開設している。もっとも、従来のEU15ヶ国内でも、高速回線が利用でない地域がまだまだ存在する。欧州委員会は、2010年までにEU全域でのブロードバンド接続を目標に掲げ、技術の発展や地方のインフラ整備に努めている。また、加盟国政府に対策を働きかけると共に、補助金を支給している。



(参照) 在独欧州委員会代表部の公式サイト



 リストマーク EU内の喫煙人口、さらに減少 New

 健康・消費者保護政策の一環として、ECは タバコ広告を規制 するとともに、禁煙キャンペーン を実施しているが(こちらも参照)、禁煙者の割合は、2002年の33%から、2005年は27%に低下している。また、80%の市民は公共の場での禁煙を希望している(レストランでの禁煙を支持するのは56%)。


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(参照) EUの将来

EUの直面する危機

リスボン戦略

EUの人口統計




(2006年5月18日 記 6月4日 更新)