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欧州憲法


チェコ大統領、憲法条約を改めて批判

チェコの国旗 チェコの Václav Klaus 大統領は、欧州憲法条約 に批判的な発言を繰り返し行い、物議を醸しているが(詳しくは こちら)、スロベニアの Janez Drnovsek 大統領に宛てた書簡の中でも改めて批判している。オーストリアの日刊紙 Der Standard によると、大統領の書簡は、11月1日、大統領の公式サイト で公開される運びとなったが、同紙はドイツ語約を掲載している(参照)。それによると、大統領は、フランスオランダ の国民投票で批准が否決されたことを踏まえると、欧州統合の将来は別の方法によって定められなければならないと述べている。また、欧州統合は、主として、加盟国政府間の協力によって進められるべきであり、その法的基盤としては、現行条約で十分であるとしている。さらに、EUの中央集権主義や野心的な政策運営を批判している(参照)。

 フランスとオランダの国民投票の結果を踏まえ、欧州憲法条約の(早期)発効に懐疑的な見解も加盟国首脳や欧州委員会の中から発せられているが(参照 @ABC)、チェコ大統領のようなあからさまな批判は例外的である。なお、大統領の書簡の送り先であるスロベニアは、すでに批准を決定している(参照)。




(参照) Der Standard v. 17. Oktober 2005 ("Tschechischer Präsident: EU braucht keinen Verfassungsvertrag")

憲法条約の批准

  ・ 批准状況
  ・ 批准危機


ラトビア大統領の悲観論

デンマーク首相の見解

Barroso 欧州委員会委員長の見解

(2005年11月1日 記)