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欧州憲法


フランスの批准否決の影響 ・ チェコ

大統領の憲法批判

チェコの国旗 EU25ヶ国の首脳中で、唯一、チェコの Václav Klaus 大統領は、欧州憲法条約 を批判する発言を繰り返し、ECの諸機関との間にも軋轢が生じているが、同大統領は、2005年5月29日の国民投票でフランス国民が憲法条約の批准を否決することを期待するとも述べていた。その希望が実現した現在、Klaus 大統領は、批准手続の続行はもはや意味をなさないとし、その中止を訴えている(参照@AB)。

 他方、同国出身の Vladimír Špidla 欧州委員(労働・社会政策等担当)は、大統領の発言に真っ向から反論している。また、欧州憲法条約が発効しない場合には、現行の ニース条約 が引き続き適用されるため、EUは危機に直面しているわけではないと述べている(参照)。

 なお、5月30日、欧州委員会Barroso 委員長 もまた、他の EC諸機関の長と共に声明を発表し、批准手続の続行を加盟国に訴えた(詳しくは こちら)。しかし、6月16・17日の 欧州理事会 では、再検討期間を設けることが決まった(詳しくは こちら)。




(参照) 欧州憲法条約批准危機

2005年6月16日の欧州理事会決定

(2005年6月21日 記)