EUが直面している 「深刻な危機」 は、EU拡大にも影を落としている。6月16・17日の欧州理事会において、多数の加盟国首脳は、さらなる拡大について再検討する必要性があることを認めた。特に、オランダの
Balkenende 首相 は、6月1日の国民投票で欧州憲法条約の批准が否決された要因の一つに、迅速なEU拡大が挙げらるとし、再考を促した。他方、拡大そのものは支持しているとされる(参照)。
加盟交渉の開始がすでに決定されている トルコ や、開始時期が検討されている クロアチア についても影響はないと解されるが、オーストリアの
Schüssel 首相は、正規加盟ではなく、特権的パートナーシップ の締結をも考慮に入れ、フレキシブルに対応すべきであると述べている(参照)。代替案の可能性は、欧州委員会の Verheugen 副委員長(前EU拡大担当委員)からも発せられている(参照)。 |
(参照) | Der Standard v. 17.
Juni 2005 (Nach
Verfassungsdebakel: Staatschefs zurückhaltend zu Erweiterung
zurückhaltend zu Erweiterung)
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(2005年6月19日 記) |