2005年10月5日発行の EU-NACHRICHTEN (第35号)には、在トルコ欧州委員会代表部の
Hansjörg Kretschmer 代表のインタビュー記事が掲載されている。その中で、Kretschmer 代表は、トルコとのEU加盟交渉について語っているが、その概要は以下の通りである。
加盟交渉の開始決定に対するトルコの反応について
トルコ政府は、EU加盟国外相会議の決定を好意的に受け止めているが、2004年12月17日の決議 とは完全に一致しない交渉枠組みに了承したとして、野党は政府を批判している。しかし、国民は、一般に、大きな安堵感と喜びを表している。
加盟交渉について
10月20日より、いわゆるスクリーニングが開始されるが(参照)、諸制度の民主化は、トルコにとって最も困難な課題となるであろう。トルコとの加盟交渉を開始した背景には、今後も制度改革が行われるであろうとの期待があり、現段階で、トルコは
政治的基準 を完全に満たしているわけではない。
加盟交渉における欧州委員会代表部の役割について
加盟交渉は、個々の加盟国とトルコとの間で行われるが、加盟国間の調整やトルコとの交渉は、欧州委員会の統括の下、主としてブリュッセルで実施される。120人のスタッフを抱える在トルコ代表部は、世界中に130設置されている代表部の中で最も大きな組織であるが、EUとトルコの「架け橋」となり、双方に情報を提供することになる。また、トルコに対するEU予算の管理を任務としているが、その額は今後、激増される予定である(2006年度は5億ユーロ)。
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