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'The Sound of Europe'


Mozart 2006年1月27〜29日、モーツァルトの生誕250周年を記念し、 生誕地ザルツブルクで 'The Sound of Europe' が開催された。これはEUの公式行事ではないが、政治、経済、芸術、メディアの各界より、約300名の専門家が出席し、ヨーロッパの将来やアイデンティティについて協議された。

 「神童」の誕生日であり、また、アウシュビッツ解放記念日にあたる初日(27日)のコンファレンスには、EU(加盟国)の要人が参加し、ヨーロッパのアイデンティティや、現在、EUが直面する危機 などについて話し合われた。

 欧州委員会の Barroso 委員長は、正当性、政治、連帯性といった3つの局面において危機的状況が生じていると分析する一方で、EU市民間に横たわる不信感にも警鐘をならした。そして、本来、EU拡大市場統合は、現在、ヨーロッパ各国が抱える問題の解決に貢献しうるものであり、それを諸悪の根源と捉えるべきではないと批判した(参照)。また、Wallström 副委員長や、EU理事会の Solana 事務総長(共通外交・安全保障政策の上級代表)も同様に、加盟国政府は国民の支持・信頼の回復によりいっそう努力すべきであると訴えた(参照)。

 フランスの de Villepin 首相は、東方拡大 が現在の危機的状況の主たる要因であるとし、我々の対策は、政治的にも、また、経済的にも、不十分であったと述べた。他方、フランスに同じく、憲法条約の批准が否決されたオランダの Balkenende 首相は、EUの危機的状況そのものを否定し、異なる見方を示した(参照)。





(参照)

The Sound of Europe (オーストリア理事会議長国の公式サイト)

Der Standard v. 27. Januar 2006 (Dissonanz beim "Sound of Europe")

Die Presse v. 27. Januar 2006 (Schüssel: Vision vom Geist Europas)

Die Presse v. 29. Januar 2006 (Barroso rügt EU-Bürger)

 


EUの将来

EUの危機

2006年上半期の主要課題


オーストリアとEU



オーストリア国旗 オーストリア理事会議長国の公式サイト

(2006年1月28日 記