EC-Swiss Bilateral Agreements of 2004 (Agreements II)
1999年の協定締結後、ECとスイスは、さらなる統合について協議することになったが、その焦点は以下の通りである。
まず、EC側は、@ 貯金に対する国際課税と、A 間接税に関する詐欺撲滅協力制度の強化(特に、タバコの密輸防止対策)をスイス側に求めている。
他方、スイスは、@ シェンゲン・ダブリン制度への参加や、A 1999年の協定では先送りされた7項目(加工農産品、統計、環境、メディア、教育、年金、サービス)に関する協議を提案した。
2004年5月、両者は、サービス市場の更なる自由化を除く、上掲の全ての点で合意に達し、同年6月25日には8つの協定が締結されている。なお、サービス市場の自由化については、協議を継続することになっている。
8つの協定の内の7つ(統計、年金、環境、メディア、詐欺対策、貯金に対する課税、シェンゲン・ダブリン)の批准に先立ち、スイスでは国民投票の実施が検討されているが(スイス憲法第141条参照)、少なくとも、シェンゲン・ダブリン制度への加盟については実施が確実視されている。
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