EU加盟申請国の国内法がEU法の総体系(acquis
communautaire) に合致しているかどうかは欧州委員会によって調査され、報告書が作成される。この報告書が全EU加盟国の全会一致によって採択されれば、申請国との交渉が開始されるが、2006年10月13日付けの Der Standard 紙
によると、 同年9月末から3週間にわたり、スロベニアは、「漁業政策」に関する報告書の採択を拒んでいる。そのため、クロアチアとの交渉は中断を余儀なくされているが、事態の背景には、旧ユーゴスラビア諸国間の国境紛争があるとみられている。2国間の問題がEU全体に波及するのは好ましくないと解されるが(参照)、第3国の新規加盟には、すべての現加盟国の承認が必要となることや、EU(EC)の政策の円滑な実施には国境問題の解決が不可欠である。
2006年10月20日付けの Der Standard 紙によれば、非公式EU首脳会議 に出席するため、フィンランドを訪問していたクロアチアの Sanader 首相は、10月19日、スロベニアがEU加盟交渉を阻止しているという見方は誤りであると述べた。また、スロベニアとクロアチアの関係悪化をたくらむ者もいるであろうが、両国は友好関係にあり、スロベニアが自国のEU加盟を強力に支援していることを強調したとされる(参照)。