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EU法講義ノート


E U の 諸 原 則


 EUの機能に関する条約は、EU(ないし加盟国)が政策を実施する際に遵守しなければならない諸原則や、政策の実施にかかる諸条件を 第1部第2編(第7条〜第17条)において、まとめて規定している。それらは以下の通りであるが、個々の政策分野だけではなく、ひろくEUの政策一般に適用される。

 なお、補完性の原則 については、EUの機能に関する条約ではなく、EU条約(第5条第1項)内で定められている。


1.

諸政策の一貫性の維持(第7条)参照

2.

個別的授権の原則(第7条、EU条約新第5条第2項も参照されたい)

3.

男女平等(第8条)(参照


4. 雇用の促進、適切な社会的保護、社会的排除の撲滅、高度の一般・職業教育、健康保護(第9条

5. 別、人種、民族、年齢、価値観、障害、年齢および、性的志向に基づく差別の撲滅(第10条)参照

6. 環境保護(第11条、EC条約6条参照

7. 消費者保護(第12条、EC条約153条第2項参照

8. 農業、漁業、運輸、域内市場、研究、技術発展、宇宙の政策分野における動物の保護(第13条)
 なお、加盟国の慣習、特に、宗教儀式、伝統文化および地方の歴史遺産が考慮されなければならない。

9. 諸政策の実効性の確保(第14条、EC条約第16条参照)

10.  透明性の確保、情報公開(第15条、EC条約第255条参照)

11. 個人情報の保護(第16条、EC条約第286条参照)

12  加盟国における教会や宗教団体等の地位の保護(第17条)
 従来、この原則はEC条約ではなく、同条約附属第11宣言で謳われていた。また、EU基本権憲章第22条を参照されたい





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