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サッカー・ワールドカップと人種差別撲滅運動

サッカーをする少年 

 2006年のサッカー・ワールドカップ(TM)では、主催者である FIFA や、EUの専門機関 European Monitoring Centre for Racism and Xenophobia(EUMC) (ヨーロッパ人種差別・外国人排斥監視センター) 、欧州委員会欧州議会、国連、ドイツ政府、また、Football Against Racism in Europe (FARE) によって、人種差別の撲滅を目的とした活動がなされている。この運動を徹底し、また、より強くアピールするため、 準々決勝戦4試合では、キックオフに先立ち、出場チームのキャプテンが宣言を朗読することになった。EUMC は、ワールドカップの終了後、黒人、ジプシー、また、少数民族は日常生活で差別を受けることになろうが、ヨーロッパは人種差別を克服しうることが、このスポーツの祭典で示されていると述べている(参照)。

 スポーツを通し、差別の撤廃を訴える運動は今後も継続される予定である。次期大会は、かつてアパルトヘイト(有色人種差別政策)が実施されていた南アフリカ共和国で開催されるため、注目されているが、欧州委員会は、EU・南アフリカ間の関係強化(戦略的パートナーシップの構築)を提唱している。また、2007年には、スポーツに関する白書を作成し、スポーツと社会問題(人種差別を含む)について検討する予定である(参照)。


    リストマーク EC条約上の差別禁止原則






European Monitoring Centre for Racism and Xenophobia(EUMC)

(ヨーロッパ人種差別・外国人排斥監視センター)


 The European Monitoring Centre on Racism and Xenophobia (EUMC) は、1997年、EU理事会の規則(Regulation 1035/97)に基づき設けられたEU(EC)の agency である。所在地はウィーン。

 人種差別や外国人排斥を撤廃するため、EUや加盟国に提言し、その政策を支援することを主たる目的としている。

 2007年元旦、
The European Union Agency for Fundamental Rights( EU基本権庁に改組されることが決まっているが、2006年6月現在、再編の目処はついていない(詳しくは こちら)。






(参照) ワールドカップにおける取り組みについて

European Monitoring Centre for Racism and Xenophobia の公式サイト

在独欧州委員会代表部の公式サイト

 

European Monitoring Centre for Racism and Xenophobia について(欧州委員会の公式サイト)

European Monitoring Centre for Racism and Xenophobia の公式サイト

 


(2006年7月5日)