2006年のサッカー・ワールドカップ(TM)では、主催者である FIFA や、EUの専門機関 European Monitoring Centre for Racism and Xenophobia(EUMC) (ヨーロッパ人種差別・外国人排斥監視センター) 、欧州委員会、欧州議会、国連、ドイツ政府、また、Football Against Racism in Europe (FARE) によって、人種差別の撲滅を目的とした活動がなされている。この運動を徹底し、また、より強くアピールするため、
準々決勝戦4試合では、キックオフに先立ち、出場チームのキャプテンが宣言を朗読することになった。EUMC
は、ワールドカップの終了後、黒人、ジプシー、また、少数民族は日常生活で差別を受けることになろうが、ヨーロッパは人種差別を克服しうることが、このスポーツの祭典で示されていると述べている(参照)。
スポーツを通し、差別の撤廃を訴える運動は今後も継続される予定である。次期大会は、かつてアパルトヘイト(有色人種差別政策)が実施されていた南アフリカ共和国で開催されるため、注目されているが、欧州委員会は、EU・南アフリカ間の関係強化(戦略的パートナーシップの構築)を提唱している。また、2007年には、スポーツに関する白書を作成し、スポーツと社会問題(人種差別を含む)について検討する予定である(参照)。
EC条約上の差別禁止原則
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