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リ ス ボ ン 戦 略 実 施 の 中 間 評 価 


 2000年3月、EU加盟国首脳は リスボン戦略 を採択し、2010年までにEUを世界中で最も競争力のある経済圏に発展させるという目標を定めたが、かねてより、その達成は困難であることが指摘されている参照。先ごろ、EUの委託を受けて設けられた専門家グループも同様の結論に至っている。 Wim Kok オランダ元首相を座長とするこのグループの調査によれば、過去4年半におけるEUと米国・アジア諸国間の格差は縮まるどころか、かえって拡大しているとされる。



Wim Kok
元オランダ首相

 また、雇用創出、環境、教育、研究・開発や市場開放等に関する広範な目標は、明らかに達成されていないとしている。そして、諸制度を刷新し、経済成長や雇用の促進を迅速に活性化させることができなければ、いずれ、ヨーロッパは没落すると警告している。具体的には、2040年までに、 一人当たりのGDPは、20%減少するとしている。また、車両の廃棄ガスや騒音問題対策など、環境政策上の目標は、東方拡大 によって達成が困難になったことも指摘されている。


  リストマーク 報告書について、詳しくは こちら


 この調査結果は、2004年11月初旬に開催される加盟国首脳会議(欧州理事会)でも検討される予定であるが、グループは、リスボン戦略の見直し(目標の削減を含む)や、より徹底した取り組みを加盟国に提唱するものと解されている(こちら を参照)。




2000年3月 リスボン欧州理事会

リスボン戦略の実施期間は折り返し点に到達した。



 (参照) Die Presse v. 21. Oktober 2004 (EU-Bericht: Wohlstand in Gefahr)

Wok 報告書
Timboro の調査結果
2004年 EU雇用統計

リスボン戦略

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Audiovisual Library European Commission より提供されています。




(2004年10月20日 記)