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独仏首脳 トルコのEU加盟支持
フランスでは国民投票の実施 |
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2004年10月1日、独仏の首脳と外相はフランスのストラスブールで非公式会談 (参照) を行い、トルコのEU加盟を支持する立場を再確認した。Chirac 大統領は、民主主義と平和の定着は、フランスやEUの利益にかなうと述べている。また、Schröder 首相は、純粋なイスラム教国ではないトルコを迎えることは、まだ安定していない近隣地域にも強いメッセージを与えることができると述べた。また、コペンハーゲン基準 の他に、加盟要件を新たに設けるべきではないとした。
トルコとの加盟交渉を開始すべきかどうかは、この12月中旬に決定されるが(参照)、仮にこれが開始されても、EU加盟が実現するのは、10年から15年先のことであると、Chirac
大統領は述べている。また、フランスは国民投票を実施し、トルコのEU加盟について、国民に直接判断を求める姿勢を明らかにした。さらに、その実施を確定するため、フランス憲法内に規定を設けることも検討していると述べた。実施日はまだ特定されていないが、加盟交渉が終了する前に行われるものと見られている。なお、Chirac
大統領によれば、その他の加盟候補国(ルーマニア、ブルガリア、クロアチア)については、国民投票は実施されない。トルコに関してのみ行われる背景には、同国のEU加盟に消極的なフランス国民は少なくなく、これが来年、実施される国民投票(欧州憲法条約の批准に関する国民投票)に影響を与えることを避ける狙いがあるものと解される。
国民投票の実施に関し、Schröder 首相は、穏当な判断として評価しているが、法律が整備されていないため、自国では実施しえないと述べた。なお、2004年9月、与党は、国民投票の実施を可能にするための憲法改正法案を国会に提出している。
会談では、2007〜2013年のEU予算編成問題 に関して両国の立場を調整し、数ヶ月中に共通の見解をまとめることが確認された。イラクの復興支援国会議については、両国首脳は、特に詳しく説明しなかったが、準備が整うならば、開催自体に反対しないと述べた。なお、両国は、軍事教育面でも支援する用意があることを明らかにしているが、もっとも、これはイラク国外でなされなければならないとしている。
独仏首脳・外相会談 − Blaesheim 会談
独仏両国間の政策協力を発展させるため、2001年、両国首脳(および外相)は、フランス・ストラスブール郊外の
Blaesheim で会談を行った。この非公式協議は、その後も定期的に行われており、Blaesheim
Process と呼ばれている。2004年10月1日の会合は、第20回目にあたる。
(参照) ドイツ政府の公式サイト
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(参照) ドイツ政府の公式サイト FAZ |
(2004年10月1日 記) |
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