オーストリアの日刊紙 Der Standard によれば、多くて7人の欧州委員は、トルコのEU加盟に消極的であるとされ、Loyola
de Palacio 氏(スペイン)、Bolkestein(オランダ)など、保守系政治家の名前が挙げられている。また、Franz
Fischler 委員(オーストリア)が同僚のその他の委員に宛てた手紙について触れ、@
トルコに対する農業補助金は、年間で113億ユーロにも及ぶ見通しであること、Aトルコ国内における人権侵害、また、B宗教上の理由に基づき、Fischler
委員も、トルコのEU加盟に懐疑的であるとしている。なお、この手紙は、2004年7月30日に書かれており、現在、Fischler
氏は、懸案の問題について、オープンであるとされるが、近時の Financial Times
のインタビューでは、トルコは文化的にオリエンタルであり、地理的にはアジアに属するとし、EU加盟に消極的な立場を示しているとされる(参照)。また、仮に加盟交渉の開始が決定されたとしても、通常とは異なる交渉手続を設けるべきであることを提案している。この手続では、すでに交渉段階において、トルコにはEU法の遵守が要求されるものと解されているが(参照)、これによって、同国がEUのスタンダードに達しうるかどうかが試されることになる。
こちらも 参照
Erdogan トルコ首相の反論 |
オーストリアの日刊紙 Der Standard によると、トルコの Recep Tayyip Erdogan
首相は、9月11日、同国に対するEU支援は100億規模に達するという Franz Fischler
欧州委員(オーストリア)の警戒を一蹴し、トルコには自助力があるため、EU加盟交渉開始後も、経済支援は不要であると述べたとされる。
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(2004年9月13日記) |
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なお、Verheugen 委員によれば、少なくとも6人の欧州委員は懐疑的であるとされるが(参照)、現在、欧州委員会は、30人のメンバーで構成されており、いずれにせよ少数派である。
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