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Pöttering 新議長、主要政策課題を発表



Hans-Gert Pöttering 新欧州議会議長

写真提供
© European Community 2006


 2007年2日13日、第12代欧州議会議長の Hans-Gert Pöttering(ドイツ)は、ストラスブールにおける議会総会で演説を行い、2年半におよぶ就任期間中の主要政策課題を発表した。その主な内容は以下の通りである。


世界中における個人の尊厳と人権の保護

 ヨーロッパの価値観は個人の尊厳と人権の保護に深く根ざしており、これらを世界中で確立することに努めるべきである。このような観点から、@ ロシアに対しては、Ana Politkovskaya の殺害事件の解明に向けた徹底した取り組みを、また、A 米国に対しては、グアンタナモに法の支配の導入を要請する。

 さらに、B ホロコーストの否認に断固として反対すること、C イスラエルが存続し、また、パレスチナ人が自らの国で生活する権利を支援すること、D 自由と民主主義の確立に向けた平和的取り組みを支援すること、また、D 死刑制度の廃止に貢献することを挙げている。


市民のヨーロッパ(‘Citizens’ Europe’)

 EU市民とEU諸機関は「新しい協約」を結び、EUに対する信頼感を強める必要がある。

 また、ヨーロッパ的な活動に貢献した若者を表彰する European Parliament award を導入するとともに、‘House of European History’を設置し、個々の国の観点からではなく、ヨーロッパの観点から歴史や未来について考える場を設けることを提案している。


欧州憲法条約に基づくEU改革

 EUをより民主化し、また、欧州議会の権限を強化するため、同議会は欧州憲法条約の発効に貢献する。また、この点に関し、現在、理事会議長国を務めるドイツを支援する。



異文化間の対話の促進

 ヨーロッパは、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教という3大文化・宗教が息づく大陸であり、異文化交流に関する市民活動を欧州議会はサポートするべきである。



(参照) 欧州議会の公式サイト

欧州議会議長の公式サイト


欧州議会

Pöttering 氏、第12代議長に選出

    


(2007年2月14日 記)