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リスボン条約
〜 リスボン条約 〜


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イギリス上院(House of Lords)、批准を承認

イギリス国旗 2008年6月18日、イギリス国会の上院(House of  Lords)は、リスボン条約の批准を了承した。約1週間前の12日、アイルランドで実施された国民投票では、批准反対票が過半数に達し(詳しくは こちら)、現在、EU加盟国は今後の対応について協議していることなどを踏まえ、イギリスの批准手続を10月まで中断すべきとする案も提出されたが、277票対184票で否決された(参照)。なお、2005年5・6月、フランスとオランダで実施された国民投票で欧州憲法条約の批准が否決されると、イギリスは早々に批准手続の中断を決定していた(詳しくは こちら)。


 下院(House of Commons)は、すでに2008年3月11日にリスボン条約の批准を了承しているため、国会の審議はすべて終了した。今後は、国家元首による批准書への署名を経て、イギリスは批准手続を完了させる予定であるが、女王の署名は、6月19日にも計画されている。




New 上院の決定を受け、6月19に日には、エリザベス女王もリスボン条約の批准を承認したとされるが(参照)、現在、高等法院(High Court of Justice)に訴えが継続中であるため、イギリス政府は批准手続の中断を余儀なくされた。原告は英国人企業家の Stuart Wheeler 氏であるが、イギリス政府が国民投票の実施を見送ったことの適法性が争われている(Case No: CO/1915/2008)。



New 6月25日、高等法院は、国民投票の実施については議会によって適切に判断されているとし、上掲の訴えを退けた。もっとも、原告の Wheeler 氏は上訴する構えを見せているため、EU改正条約の批准をめぐる法的紛争はまだまだ継続するものとみられている(参照)。



(参照) Case No: CO/1915/2008

Stuart Wheeler 氏のホームページ 




 

 6月19・20日には、ブリュッセルで定例のEU加盟国首脳会議(欧州理事会)が開催され、リスボン条約の批准についても協議される予定であるが、19日現在、イギリスを含め、19ヶ国が批准を決定している(詳しくは こちら)。



 

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リストマーク リスボン条約の批准 

 ・ アイルランドの批准否決


リストマーク 欧州憲法条約


(2008年 6月 19日 記  6月 27日 更新)