2008年4月28日、オーストリアの Heinz Fischer 連邦大統領は、リスボン条約の批准書に署名した。議会(両院)はすでに同条約の批准を了承しているため(国民議会の決定、連邦議会の決定)、連邦大統領の署名をもって、批准手続は完了した。4月28日現在、EU加盟27ヶ国のうち、すでに10ヶ国が批准を決定ないし手続を終了している(詳しくは
こちら)。
オーストリア国会は、両院とも、圧倒的多数の賛成票の下、リスボン条約の批准を決定したが、一部の政党や市民団体による抗議運動が活性化していた(詳しくは
こちら)。国会審議終了後、批准反対派は、大統領に対し、批准書への署名見送りを求めていたが(参照)、大統領は、@ 国会の意思を尊重すべきであること、A リスボン条約の批准はオーストリア憲法や国際条約に反しないこと(中立性に関して)、また、B
オーストリア憲法の全体的な改正が強いられるものではないため、法的に国民投票は必要ではないことを考慮し、批准書への署名を決定した(参照)。
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