Barroso 委員長は、2004年8月、ギリシャの富豪 Spiro Latsis 氏の招待を受け、クルージングを行ったとされるが、その1ヶ月後、欧州委員会は、同氏が経営する企業グループへの国家助成(1000万ユーロ)を認可している。Barroso
委員長は公務の中立性に反するとして、欧州議会の一部の議員は、不信任案を提出していたが、Barroso 委員長は、接待と国家助成の認可には関連性がないと答弁していた。実際に、接待当時、Barroso
氏は、まだ委員長に就任しておらず(参照)、前任の Prodi 委員会の下で判断が下されている。
欧州議会には、欧州委員会を統制する権限が与えられているが、不信任案の提出には、総議員の10分の1(現在の定数は732)の同意が必要である。また、委員会(個々の委員ではなく、委員会全体)を退陣に追いやるには、@
投票数の3分の2、かつ、A 全議員の過半数の支持が必要になる(EC条約第201条)(詳しくは こちら)。今回の不信任案は、EU統合に懐疑的な74人の議員によって提出されていた。 |