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ポ ー ラ ン ド、欧 州 憲 法 条 約 の 誤 訳 問 題 |
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2005年1月19日付けのポーランドの日刊紙 "Rzeczpospolita" によると、欧州憲法のポーランド語版には誤訳があり、最悪の場合には、批准が危ぶまれる可能性もあるとされる。規定の誤りは、EU理事会の立法手続など、重要事項にも及んでおり、本来、EU理事会は、単純多数決で 社会保護部会 を設立しうるが、不特定多数決と規定されている(第III-217条、現EC条約第144条 同旨)。
当初、ポーランド政府は、2005年2月に欧州憲法を国会に提出する予定であったが、誤った条約文のまま審議させることはできないため、まず修正作業を行うとしているが、外務省幹部によれば、その作業には3〜4ヶ月の期間が必要となる。そのため、国民投票と大統領選挙を同時開催するとする当初の計画は不可能と解されている(参照)。
欧州憲法は、ポーランドの欧州統合部会(UKIE)の協力の下、EU理事会事務総局によってポーランド語に訳され、すでにEU官報に掲載されている。ポーランド外務省は翻訳に深く関与していないため、責任の所在は明らかではないとしている。
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