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リスボン条約
〜 リスボン条約 〜


リストマーク 批准手続 リストマーク


ドイツ連邦参議院、批准を承認

ドイツ国旗 2008年5月23日、ドイツ連邦参議院(Budesrat)はリスボン条約の批准を了承した。同院は、16の連邦州の代表で構成されているが、棄権したベルリンを除き、すべての連邦州が批准を承認したため、3分の2の賛成という要件は容易に満たされた。なお、ベルリンが棄権したのは、同州で SPD と連立政権を組む Links Partei が批准に反対したためである(参照)。Links Partei は、元SPD党首の Lafotaine 氏が率いる左派政党で、旧東ドイツの共産党の流れを汲むが、リスボン条約をネオ・リベラルかつ軍事的と批判している(参照)。

 連邦議会(Bundestag)は、すでに批准を承認しているため(詳しくは こちら)、これで国会の手続は終了したが、正式な批准には、さらに連邦大統領の署名が必要になる。なお、批准の是非について、国内で大きな議論は行われていないが、連邦参議院の決定を受け、バイエルン州出身の Peter Gauweiler 連邦議会議員(SPD)は、ドイツ連邦憲法裁判所に提訴している(参照)。そのため、連邦大統領は、司法判断をまって批准書に署名するものと解される。なお、Gauweiler 議員は、欧州憲法条約の批准に際しても訴えを提起している(詳しくは こちら)。


 

 New 2008年6月30日、ドイツの Horst Köhler 連邦大統領は、連邦憲法裁判所の判断が下されるまで、リスボン条約の批准書への署名を延期することを明らかにしたが(参照)、後にこれを改め、同年10月8日に署名を済ませている。リスボン条約によれば、批准書はイタリア政府に寄託しなければならないが、これは憲法裁判所の判断が下された後に行われる。


 

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(参照)

ドイツ連邦政府の公式サイト(2008年5月23日)("Bundesrat stimmt dem Vertrag von Lissabon zu")

Der Standard v. 23. Mai 2008 ("Deutscher CSU-Abgeordneter klagt gegen EU-Reformvertrag")


ドイツ連邦大統領の公式サイト(2008年6月30日 )("Bundespräsident Horst Köhler wird die Ratifikationsurkunde zum Vertrag von Lissabon bis zur Entscheidung des Bundesverfassungsgerichts über die Verfassungsmäßigkeit des Zustimmungsgesetzes zum Vertrag von Lissabon nicht unterzeichnen")


ドイツ連邦議会、リスボン条約の批准を承認

 


リストマーク リスボン条約の批准 

リストマーク 欧州憲法条約


(2008年 5月 23日 記 6月30日 更新)