Borrell Fontelles 氏 欧州議会議長へ |
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Josep Borrell
Fontelles 新欧州議会議長 |
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2004年7月20日(火)、欧州議会は、ストラスブールにおける総会で、スペインの Josep Borrell Fontelles
氏(社会党 57歳)を議長に選出した。スペインから議長が任命されるのは、これで3回目となる。
去る6月に実施された欧州議会選挙(参照)では、保守系政党が勝利を収め、最大党派を形成しているが、同党派と社会党会派が事前に合意が形成されていたため、第1回目の投票において、同氏は有効票の過半数を獲得し、議長に選出された。なお、両会派の議員数は468であるが(全732議席)、Borrell Fontelles
氏を支持したのは、388議員に過ぎなかった。
6月の欧州議会選挙において、Borrell Fontelles 氏は、スペイン社会党の最上位候補に指名されて初当選したばかりである(なお、スペインでは与党社会党が勝利を収めた(参照))。新人議員が議長を務めることについて、本人は、10年間にわたり環境・交通大臣としてEU理事会に出席した経歴や、5年間、スペイン国会のEU部会長を務めたこと、また、欧州憲法協議会(参照)のメンバーとして憲法の起草に関与したことなどを指摘している。
両党派の取り決めによれば、Borrell Fontelles 氏の任期は2007年6月までで、それから次回欧州議会選挙後の 2009年7月までは、保守系会派より議長が任命されることになっているが、同会派の長である
Hans-Gert Pöttering 氏が選ばれるものと考えられている。2大会派の合意は、いずれも単独では総議席の過半数に達しないため、議会の機能強化と安定化を目的として結ばれたものであるが、Pöttering 氏は、欧州議会政治上、政党間の連携は珍しいことではないと述べている。
なお、この合意は、7月22日に行われる欧州委員長候補の承認(参照)をも対象にしているかどうか問題にされることがある。つまり、Barroso 委員長候補は、保守系の政治家であるが、同氏を支持する代わりに、欧州議会議長選挙では社会党系の候補に票を投じるべきかが問われることがあるが、Borrell
Fontelles 氏は否定している。
候 補 者 名 |
得票数 |
Josep Borrell Fontelles (スペイン 社会党) |
388 |
Bronislaw Geremek (ポルトガル元外相 自由党)
※ ワルシャワ強制収容所の生存者 |
208 |
Francis Wurtz (フランス 共産党) |
51 |
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計 647
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無効票 53 |
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