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多言語社会ヨーロッパ

 
 ヨーロッパでは3ヶ国語以上、話せる人が多い(多言語化社会としてのヨーロッパ)。特に、小国(例えば、ルクセンブルク、ベルギー)ではマルチリンガルの割合が高いが、複数の言語を自由自在に使える国際人を典型的なヨーロッパ人として捉えることもできる。 なお、複数の言語を公用語としている国や地域がある。




    スイスはヨーロッパの中央に位置し、四方をドイツ、オーストリア、リヒテンシュタイン、イタリア、フランスに囲まれているため、海を持たない内国である。首都はベルンである。

 国民はドイツ系、フランス系、イタリア系のスイス人からなり、ドイツ語、フランス語、イタリア語を公用語とするが、さらにロマンシュ語も国語として認められている。それぞれの言語を母語とする国民の割合は、順に、64%、24%、8%、1%である(2013年 スイス連邦統計庁)。
  
   ベルギーは隣接する国の言語、詳細には、オランダ語、フランス語(フラマン語とも呼ぶ)、ドイツ語を公用語としている。また、国内の地域は、オランダに近いオランダ語圏(フラマン語圏)、フランスに近い。

 なお、ベルギー語という言語はない。

 首都ブリュッセルはオランダ語圏(フラマン語圏)にあるが、フランス系の住民の割合が高いため、フランス語が広く用いられている。

   ルクセンブルクはルクセンブルク語の他に、隣接する国の言語(フランス語とドイツ語)を公用語としている。なお、ルクセンブルク語はドイツ語の方言の一種であり、小学校では、ルクセンブルク語よりドイツ語が先に教えられる。

 人口がわずか56万のルクセンブルクには、近年まで4年制の大学はなく、3年目からは、特に、ドイツ、フランス、ベルギーといった隣接国の大学に通う必要があったが、これも外国語の修得を不可避にしている。

問題:スイスの西隣の国オーストリアの公用語は何か答えなさい。


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