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トルコ国旗 独立トルコ委員会 トルコとの加盟交渉開始を支持


 フィンランドの Martti Ahtisaari 元大統領が座長を務める政治家団体「独立トルコ委員会」は、2004年9月6日、トルコのEU加盟に関する報告書をブリュッセルで公表し、同国との加盟交渉を早急に開始するよう訴えた。同報告書によると、トルコのEU加盟は「問題」ではなく、「好機」かつ「挑戦」として捉えるべきとされる。つまり、宗教はEU加盟の障害となってはならず、EUの反閉鎖的な態度を第3国にアピールすることが重要とされる。

 また、報告書によると、懸念されているトルコ人のEUへの移住は、その数が限定されるため、深刻な問題にはならないとされる(なお、現在、EUは、年間 100万人の移民が必要とされる)。

 2050年までに、トルコの人口は1億人に達し、EU最大の加盟国になることが予測されるが、これは克服しうる問題であるとされる。他方、トルコのEU加盟には相当な資金が必要になることも指摘する一方で、同国のダイナミックな経済成長をも考慮すべきとされる。


 報告書では、さらに、外交政策の分野において、トルコは重要なパートナーであることが強調されている。


 以上の点を踏まえ、委員会メンバーの Albert Rohan 氏(オーストリア)は、トルコのEU加盟にまつわる懸念は、非常に誇張されていると総括している。


  

(参照) Die Presse
Der Standard



(2004年9月7日記)