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新 欧 州 委 員 候 補 の 決 定


 
 2004年5月1日にEU拡大が実現した際、新加盟国より1名ずつ、計10名の欧州委員が任命されることになるが、各国政府と Prodi 欧州委員長の同意の下、新メンバーの候補者がリストアップされ、2004年2月9日に発表された。各候補は、新加盟国政府閣僚ないしEU担当部局の責任者である。

 今後は欧州議会で聴聞を受け(4月13〜15日)、同議会の承認が得られれば、EU理事会によって任命されることになる(理事会の議決は不特定多数決による[加盟議定書第45条第2項第a号参照])。

 なお、欧州議会内の保守政党は、候補者の過去の経歴(共産党員としての経歴)を問いただすこともありうるとしており、承認手続が円滑に行われない可能性も否定できない。

 新メンバーをは、本年5月1日より、欧州委員としての活動を開始することになるが、同10月末までは、いわば「高級実習生」として扱われ、従来の委員のように、専門部署の長には任命されない。もっとも、委員会の審議において、投票権を有する。

 2004年6月17・18日、EU理事会(加盟国首脳で構成されるEU理事会)は不特定多数決にて、現 Prodi 委員長の後任を選出する予定であるが、欧州議会選挙終了後に新たに召集された欧州議会によって同意されれば、EU理事会は、新委員長候補と共同で、その他の欧州委員を不特定多数決にて指名する予定である。このようにして選出された欧州委員長と各候補は、同年10月、欧州議会の審問を受け、了承されれば、EU理事会の不特定多数決によって任命される。


 欧州委員会の選任手続(EC条約第214条参照)


欧州委員会の選任手続




 新欧州委員会は、同11月1日より活動を開始する。なお、その際、従来は2名の委員を擁立してきた5大国からも、1名のみが選出される。その結果、欧州委員会のメンバーは全員で25名となる参考@ A




(参考) 欧州委員会のホームページ @ A B
NZZ
在独欧州委員会代表部 (新委員と現委員のパートナーシップ)
欧州委員会の構成
加盟議定書第45条 (欧州委員会のホームページ)
EU法講義ノート