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growth and jobsLisbon Strategy
〜 リスボン戦略 〜


   ・ 内容 要約

   ・ 実施 
   ・ 中間評価
      
High Levl Group 新提案

   ・ 再スタート(2005年)
          ・
2005年3月の欧州理事会
          ・
2006年3月の欧州理事会
          ・
2006年6月の欧州理事会
          ・2008年3月の欧州理事会

   ・ 欧州委員会の新プラン
   ・ 研究教育への投資鈍る
   ・ 教育の充実化必須





Lisbon

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画像提供:European Community 2008




リ ス ボ ン 戦 略 の 実 施

リスボン戦略は、以下に掲げる既存の手続や制度に基づき実施され、新しいプロセスが導入されるわけではないが、従来の制度の簡素化や統合、また、方針の見直しが行われる。

 Broad Economic Policy Guidelines

 ルクセンブルク・プロセス

 カーディフ・プロセス

 ケルン・プロセス

なお、ガイドラインの決定や諸政策の統括は 欧州理事会 によってなされる。同理事会は、毎年春に開催される会合で重要事項を決定し、また、実施状況について検討することになっている。


 2001年3月 ストックホルム欧州理事会

 2002年3月 バルセロナ欧州理事会

 2003年3月 ブリュッセル欧州理事会

 2004年3月 ブリュッセル欧州理事会


 ところで、リスボン戦略の実施に関し、EU(厳密にはEC)の活動は限定されている。なぜなら、域内市場に関わる案件をのぞき、EUには政策の遂行に必要な権限が与えられていないためである。つまり、経済、社会 の各政策分野における基本的な権限は加盟国の下に残されており、EUは国内政策を調整しうるに過ぎない(参照)。個々の加盟国の政策が任意に調整されるならば、全体としてもより良い成果が得られると解されている。


戦略の実施に際しては、EUレベルに限らず、国内レベルにおいても 補完性の原則 が適用される。そのため、地域ないし地方単位で、また、労使間で取り組める案件は、それらによって扱われる(非中央組織による政策運営)。その方策として、いわゆる「開かれた調整方法(open method of coordination)」という新しい方法も検討されている。これは、加盟国間の情報交換を促進し、他国の好例を取り入れて実施することを奨励する制度である。この過程において、欧州委員会は、情報交換を容易にし、また、各国の成果を公表することによって、目標の実現を促すといった役割を果たしている。




Webページ作成の便宜上、脚注はすべて削除してあります。詳しくは、拙稿「リスボン戦略」平成国際大学法政学会編『平成国際大学論集』第9号(2005年3月)131頁以下をご参照ください。