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 環境と健康に関する行動計画
(2004-2010)
環境と健康


 環境悪化が健康に及ぼす影響について、近年はますます注目されるにようになったが、この問題により徹底的に取り組むため、2004年6月9日、欧州委員会は、Environment and Health Action Plan 2004-2010 を発表した。この行動計画は、環境、生態系、また、健康に関する情報をリンクさせ、包括的な情報システムを構築することを目的としているが、13の具体策が示されている。その主な内容は以下の通りである。


環境と健康に関する情報システムの改善
 環境悪化を原因とする健康被害の状況調査、環境・生態系の調査、環境と健康に関する政策の調整

研究調査の強化と新たな問題の解明
 環境と健康に関する調査の組織化ないし強化、病気・病状(特に、アレルギーや癌など)の調査、環境・健康問題に関する研究調査方法の確立、気候の変化が健康に与える影響など、新たな問題の解明

市民の自己啓発、情報の普及、教育制度の導入


 これらの措置は、EU加盟国や民間組織と協力し、実施されるが、調査、危機管理、市民の自己啓発、教育活動は、加盟国の責任において実施される。また、欧州委員会は、WHO、OECDや国連などの国際機関と協力し、ECの政策運営を統括することになっている。なお、この行動計画は、2004年6月23〜25日、ブタペストで開催予定のWTO環境・健康問題に関する閣僚会議 (参照) でも発表されることになっている。



(2004年6月9日記)

 

 (参照)
欧州委員会の公式サイト (Press Release)
欧州委員会の公式サイト (Q & A)
欧州委員会の公式サイト (環境政策)

EUの環境政策