フランスとオーストリア
フランスの Chirac 大統領は、トルコのEU加盟に懐疑的な世論や国内政党(与党)の見解を考慮し、国民投票の実施をすでに表明している(参照)。
オーストリアでは、フランス以上に反対論が根強く(参照)、Schüssel 首相は、加盟交渉の終了後に国民投票を実施し、トルコのEU加盟の是非を国民に直接問う計画を明らかにした(参照)。これを受け、Fischer 大統領は、国民投票は、むしろEUレベルで実施するのが望ましいと発言している。エストニアでは、この提案が、近いうちにEU規模で国民投票が実施されるものとして理解され、波紋を投じたが(参照)、オーストリア大統領は、あくまでも提案したに過ぎない。また、国民投票は、近い将来(つまり、加盟交渉の開始前)ではなく、交渉が終結した後に実施されるべきであるとされている。
(参照) オーストリアにおける議論
エストニア
EU規模での国民投票が実現するかどうはさておき、エストニアの与野党は、国民投票を実施で見解が一致している。その背景には、@
トルコのEU加盟が実現しても、同国から大量の労働者が国内に移りこむとは考えられないこと(参照)、また、A 以前にも国民投票が実施されていたとすれば、自国の加盟は実現しえなかったであろうとの考えが存在する。
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