Top      News   Profile    Topics    EU Law  Impressum          ゼミのページ



トルコのEU加盟問題と トルコ国旗
オーストリア国旗オーストリア


オーストリア国民の過半数、トルコのEU加盟に断固として反対


 トルコのEU加盟に消極的なEU市民も少なくないが、とりわけ、オーストリア国民は非常に懐疑的であることで知られている(参照)。その理由を調べるため、ウィーンにあるトルコ大使館は、2006年9月、"Türkei Dialog" (トルコとの対話)というホームページを立ち上げ、アンケート調査を行っていたが(参照)、11月15日、同大使館は集計結果を発表した。それによると、トルコがすべての EU加盟要件 を満たし、かつ、トルコから大量の労働者がオーストリアに押し寄せるようなことがないにせよ、トルコの加盟に反対するオーストリア国民は58%に上った。9月19日から10月23日にかけて、インターネット上で実施されたアンケート調査に参加したのは2350人で(ホームページの閲覧者は3万7000人)、若者(男性)、また、ウィーンを初めとする都市部に居住する者の回答が目立っている。調査結果はオーストリア国民全体の見解を表すものではないが、地方に住む年配者が調査に参加していたとすれば、反対派の割合はさらに高くなっていたと解される。なお、従来のEU加盟手続は、政府主導で進められてきたが、2006年11月、欧州委員会は市民の見解を強く反映させるべきとの提言を行っている(詳しくは こちら)。新手続はトルコに逆風となる可能性も否定できない。

 調査結果によると、トルコはヨーロッパに属さないとみる者が73.5%、宗教は第3国のEU加盟に重要な要素となると答えた者は60%に上っている。

 トルコに対するイメージとしては、近時、最も頻繁に報じられている キプロス問題 を挙げた者が最も多く(67%)、PKK によるテロがこれに続いている(57.5%)。

 


(参照) Türkei Dialog

ウィーンのトルコ大使館、ホームページを開設

オーストリア国民の見解


「トルコのEU加盟問題とオーストリア」のページに戻る