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リストマーク 対外的代表

 共通外交・安全保障政策の分野で、EUを対外的に代表するのは、理事会議長国 (リストマーク 参照)の役割であるが、議長国は 欧州委員会共通外交・安全保障政策の上級代表(理事会事務総長)の補佐を受ける( いわゆる新しいトロイカ体制、EU条約第26条および第27条参照)。なお、第3国との交渉には、現議長国の他に、前議長国と次期議長国が参加することが多い( 伝統的なトロイカ体制)。
 


 EU理事会の事務総長(Secretary-General of the Council) は、共通外交・安全保障政策の上級代表(High Representative for the common foreign and security policy) を兼任し、理事会の政策決定・実施を補助する。また、Mr. CFSP として、理事会に代わり、第3国と交渉する(EU条約第26条)。その任期は5年であるが、1999年10月18日より、元NATO事務総長の Solana 氏(スペイン)が現職を勤めている(See OJ 2004, No. L 236, p. 16)。

Mr. Solana

写真提供
Audiovisual Library European Commission


 欧州憲法条約 に基づき、新たにEU外相(兼欧州委員会副委員長)が任命されることになっていた(第I-28条 参照) 。また、Solana 氏は、初代外相に内定していたが、同条約の発効は断念され、その代わり制定された リスボン条約 は、国家を連想させる「外相」という職名を採用せず、従来どおりの「共通外交・安全保障政策の上級代表」としている(リスボン条約発効後のEU条約第9e条[参照]) 。


 なお、欧州憲法条約の発効に伴い、EU理事会事務総長(共通外交・安全保障政策の上級代表を兼任)の任期は終了し、理事会は欧州憲法条約第III-344条第2項に従い、新しい事務総長を任命することになってい た(同条約附属第34議定書第5条)。


リストマーク Solana 氏のインタビュー記事

Bush大統領のヨーロッパ訪問に関する Solana 氏の論説


Solana 氏の公式サイト