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ユスティティア EUの教育・青少年政策





1.授業の概要

 私たちの日常生活では借金の未払いや商品に欠陥があることなどを原因とし、法的紛争が生じることがあるが、当事者間で解決しえないときは、自らの権利を保護・実現するため、裁判所への提訴が必要になる場合がある。
 
     訴えの例

 @

AはBから家を借りているが、Aが無断で家をCに転貸しているため、Aは賃貸借契約を解除し、家の明け渡しを求める訴え(民法第612条第2項参照)

A

CはDに自動車を売却したが、Dが代金を支払わないため、その支払いを求める訴え(民法第555条参照)

B EはF社の株主であるが、F社は法律に違反する形で株主総会を開催し、Eの権利を侵害する決議を行ったため、同決議の取消しを求める訴え(会社法第831条第1項第1号参照)

 また、相手方の法的義務を確認するために訴えを提起することもある。


C

CはDに自動車を売却したが、Dは代金を支払わなかった。このような状態を放置しておくと、時効が成立し、代金を請求できなくなるため、Dの支払義務の確認を求める訴え

  → 上掲のAの訴えとの違いに注意すること(参照)。




〔補論〕

 裁判所に訴えを提起し、実現ないし保護を求めることができるのは法的な権利であり、確認や履行を求めることができるのは法的な義務である。この権利や義務は実体法で定められているため、裁判では実体法上の権利・義務が争われることになるが、訴えの提起が許されることが明確に定められている権利もある。

 実体法で訴えを提起しうることが明確に定められている例

・占有保持の訴え(民法第198条)
・占有保全の訴え(第199条)
・占有回収の訴え(第200条)
・離婚の訴え(第770条)
・認知の訴え(第787条)
・会社の組織に関する行為の無効の訴え(会社法第828条)
・株主総会決議無効確認の訴え(第830条)

 なお、民法は成年後見の開始(第7条)や失踪宣告(第30条)を家庭裁判所に申し立てることができる旨を定めているが、これらは訴えではない(これらは訴訟事件ではなく、非訟事件である。詳しくは こちら)。


 民事裁判手続は法律に従い進められるが、その最も重要な法律が「民事訴訟法」である。この授業では、この法律の内容や解釈・適用に関する問題について解説する。

 

 2.講義項目 

     @ 紛争解決手続としての民事裁判と裁判外の紛争解決手続

     A 訴訟事件と非訟事件

     B 裁判管轄

C 訴訟当事者に関する諸問題(当事者の確定、当事者適格など)

D 訴訟の審理過程

     E 証拠調べ

     F 訴訟(第1審手続)の終了

G 判決の効力

     H 不服申立制度(上級審手続) 

     I 複雑な訴訟形態

 


3.成績評価方法 

  @授業中に行う小テスト、A6月初旬に実施予定の中間試験(筆記試験)とB学期末に実施される期末試験(筆記試験)の成果を総合して評価する。中間試験に合格しないと、期末試験を受け、単位を取得することはできないため、注意すること。

 なお、授業への出席も重視しますので、特別な理由がない限り、授業には毎回、出席すること。やむをえず欠席する場合は、欠席届を提出すること。       


              欠席届の提出  欠席届け



4.使用する法令

 特に、民事訴訟法

 ※その他の法令を参照することもありますので、六法を必ず持参すること。 



5.参考文献

  石川明編『みぢかな民事訴訟法』〔第4版〕不磨書房 2006年






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